チェビシェフ特性 直列共振27MHz BPFの製作手順  

技適認証試験項目「副次的電波の強度、基準値4nw」
要は受信時に漏れ出てくる電波の事です。
漏れ出てくる電波の周波数で考えられるのは
各ch(1ch〜8ch)局発周波数
(580の場合は37Mhz帯、SONY系770やR5は16Mhz帯)
受信部、第2混合段10.240Mhz。
あと、それぞれの高調波が考えられます。
その電波の漏れを抑制する役目をするのが27MHZ帯BPFです。

以下、580へ追加したBPFの製作手順になります。


写真左の様に基板をカットします。
メイン基板のサイズは22x110o。
パーツ取り付け部分になる細かい基板サイズは
幅2o、長さは8ox2コ  10ox3コ  17ox2コ になります。











各サイズに切ったパーツ取り付け用の基板をエポキシ系ボンドで
写真の様に貼り付けます。
パターンとパターンの間隔は1o程度です。























使用した部品の写真。
部品点数は少なくシンプルな構造ですが減衰特性は良好です。

◇ コイル...T50 ♯黒色  0.5EC線  35回巻き
◇ コンデンサ  ディップマイカ 33px4  42px2  4px3
◇ トリマー    6px3























回路図は左図の通り。
配置図の通りに部品を半田付けしていきます。

L1.2.3  上記のコイル   3.7uH
C1.2.3   6pトリマー + 4pディップマイカ
C4.5     33p+33p+42p  ディップマイカ














パーツ取付中。
トロイダルコイルは半田付けの後、振動により不具合が出ない様に
マジック半田で固定します。
(写真の上側に写っている黄色の棒状の物がマジック半田)
半田コテで溶かしてトロイダルコイルの付け根を固める様にして固定します。





















組上がったらアンテナアナライザを使い、通過帯域が27.080Mhzになる様に
C1.2.3のトリマーを回して繰り返し調整します。
バンド幅が狭いのでトリマ調整は大変シビアです。
調整はセラミックドライバーを使います。
金属製のドライバーでは、トリマー容量が変化する為、上手くディップを取れません。

写真の指針は27.088MhzでSWRが1.3程度を指しています。

















インピーダンスも50Ωになっていることを確認します。




























左のスペアナモニターは、減衰特性を測定した値を、書き足した物です。
高い周波数側に
「ね返り特性」が見られますが、580へ追加した後
漏れ電波の測定をしても、技適基準値の4nwは、クリアーします。
特性を見てもらえばお分かりの様に減衰特性は急峻です。
通過損失約2.5dB
10.240Mhz...−70dB
16Mhz帯.....−62dB
37Mhz帯.....−60dB
減衰特性は十分です。
 

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